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宇宙スープ

Once upon a time, the Universe expanded from an extremely dense and hot soup

仕事のストレスで悩む人は「ちょいデキ」読むといいかも

録画してたNHKスペシャルのキラーストレス見た。

NHKスペシャル「シリーズ キラーストレス」第1回内容

NHKスペシャル「シリーズ キラーストレス」第2回内容

ヒトはストレスを感じると自律神経の交感神経がはたらき、心拍数が上がり、血圧が上がり、血は固まりやすくなる。これらは現代では最も恐れられている循環器系疾患による死のリスクの筆頭である。

なぜこういう現象が起こるかと言えば、ヒトがまだ狩り狩られていた時代には全身にポンプのように酸素を供給して戦闘モードに移行し、万一傷を負っても素早く凝血させて致命傷を避けるのに役立っていたと考えられているらしい。

これはおもしろい。血管に著しく負担をかけるこの生理現象は、つまり流血沙汰の緊急事態に対応するために寿命を削って一時的に力を増幅させるドーピング的仕組みだったというわけだ。
現代では、ストレスに強い人(ストレスフルな状況にいちいち反応しない)こそ、活躍しているイメージがあるが、大昔はそういう人々は緊急事態に体が反応せずに死んでいたかもしれない。

現代社会では複数のストレスが同時に、滞りなく発生しがちで、血管、自律神経、海馬の神経回路にまで悪影響がおよぶことが分かっているらしい。
ストレスをどう抑えるかは大きな問題になっていて、番組でも対策がいくつか紹介されてたけど、それ見ててちょいデキ思い出した。

ちょいデキ! (文春新書)

ちょいデキ! (文春新書)

 

自称凡人と言う一部上場企業の代表が、超人ではなくちょっとできるビジネスマンになるためのノウハウを紹介した本。
ストレスフルな状況下に心拍数が上がってしまう凡人がどうやってその困難を乗りきれるかという観点で見るとすごく知恵が詰まっていて実用的な本だと思う。仕事でストレスを感じやすい人には特におすすめ。

印象的だったところをちょっと引用する。

以下は、大きな目標ではなく、超短期的な目標を立てようという文脈の内容。

仕事で失敗してへこんだら、とりあえず五分後の自分を想像してみる。つまり、つまずいている状態から自分を取り戻すのに五分間の猶予をあげる。五分後に、コーヒーを飲んでくつろいでいる自分をイメージします。すると、コーヒーを飲めば、とりあえず目標達成です。誰でもできます。このとき、へこんだ状態から、かなり回復できているはず。実際、これはかなりワークするのです。

以下は、誰でも多くのモチベーションを秘めているのにそれを閉じ込めてしまっているという文脈の内容。

ノートに書き出す方法は、シンプルですが効果的です。今、調子が出ない、思い煩っていることがある、それをとにかく書いてみる。すると、自分がモチベーションを失っている背景が目で確認できる形で現れてきます。頭で考えていると、悶々として抜け出せなくなることがありますが、ノートに書きだしてみると見えてきます。

たとえば、「この件はとても重要なのに、上司はそれをわかってくれない。上司は自分をないがしろにしている。やるせない」。

この2つの提言はある意味キラーストレスの番組内で紹介されていたコーピングの一種だと思う。

組織で仕事をしていると、様々な人間関係にもみくちゃにされるなかで、つい、いろいろと思いめぐらしてしまいがちです。でも、ポジティブにも、ネガティブにもならなくていい。ただ事実をニュートラルに受け止めれば、落ち着いていられるのです。

(中略)

...その場で自分が五感で捉えられるものだけに集中します。「アホか」と言われても、「辞めろ」と言われても、言葉のひとつひとつに、いちいち反応せず、その人が今この場でそういう言葉を音として発したという事実だけを認識する。

これは、まさに今世界が注目しているマインドフルネス。
この本は2007年に第1刷発行となってるので10年近くも前に、我流でその秘訣を編み出していたことになる。強いストレス下ではたらく人たちから学べることは多いかもしれない。
このマインドフルネス的ストレス対策はこの引用以外でもいくつか言及があって、個人的にはこの本で一番興味深いところでもあった。

コーピングにしても、マインドフルネスにしても、仕事でストレスを受けている人はそれらを仕事に組み込んで、根本のストレスの源泉を最小化する必要があると思う。そういう実用上のノウハウは研究者が提示するものをそのまま使うのではなく、ビジネスマンがおこなっていることがヒントになるし、自分用にカスタマイズすることも大事だと思った。